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介護士のリアル

介護士の役に立ちたい!

公務員ヘルパーの支援内容は家事とは別物

体験談

念願の公務員ヘルパーとなった私は、すぐにヘルパーとして在宅での訪問援助を始めました。偶然の連続で介護の道へと進みますが、公務員ヘルパーになるまでの道のりは前回の記事をご覧ください。

kaigoshi-real.hatenablog.jp

主婦業とは大違い!?

主婦として家庭の中のことは、日常的に行っていたものの、他人の家に入り、介護や家事支援をすることなどなかった私にとっては、何もかもが初めての経験でした。研修で学んだ通りに、すぐにうまくいくはずがありませんでした。

しかし、様々な失敗を繰り返しながら、経験を積んできた時代を少し振り返りたいと思います。

80代の高齢者夫婦の援助

最初に担当した利用者の中に、アパート1階に居住する80代の高齢者夫婦がいました。妻は、ほぼ寝たきり状態で、高齢の夫とヘルパーの支援がないと生活が成り立たない状況の方でした。

当時は、介護保険制度がスタートする前でしたので、今のようにケアマネージャーが利用者の細かいアセスメントをし、自立支援を意識した作成されたケアプランがあったわけではなく、必要と考える援助内容を継続していました。

緊張とプレッシャーの中での援助

80代の高齢者夫婦の家庭では、毎回寝たきりの妻の身体を拭き、着替えの介助をした後に洗濯と食事作りを行う、という内容が長期に渡り行われていました。本来であれば、援助そのものは決して大変なものではなかったのですが、緊張と限られた時間の中で行うというプレッシャーがあったのかもしれません。

身体を拭いたタオルや使用した用具の片づけをしながら、着替えた衣服の洗濯しながら、食事の支度ながらと、二つ以上の事を同時進行で行おうとするけれど、頭の中は真っ白状態でした。

寝たきりのはずの利用者が歩いた!

妻が寝ているのだから、静かに援助しなければと思えば思うほど、洗濯物を入れたかごをひっくり返したり、お鍋のふたは落としたり、もう散々な状態。

その時です…すっかり動揺している私のうしろで

「こんなにバタバタしていたら、心配で寝てもいられないよ」

と、声が聞こえました。

うしろを振り返ると、部屋で寝たきりのはずの妻が台所まで一生懸命、壁や家具につかまりながら歩いてきていたのです。

ほぼ、寝たきりだったはずの妻が介助なしで歩いてくるとは、とても驚いたことを今でも覚えています。

利用者に変化が…

職場に戻った私は、自分のしてきた援助の情けなさに落ちこみ、その旨を上司に報告をしました。しかし、上司は…

「長年関わってきた自分達が、この利用者はもう介助なしには歩けないと思いこんでいたのよ。この利用者にとって良い支援をしたね。」

と一言。自信を無くしかけていた私は、この上司の一言に救われました。

ちなみに、それ以降この利用者は、毎回訪問時にはベットから離床し、台所の椅子に座り、一緒に食事の味見などをするようにまで変化したのです。

まとめ

転職をして、介護の仕事を始めたばかりだったので、まだまだ自分の援助に自信が持てなかった時の出来事ですが、このような経験は誰にでもあるのではないでしょうか?同じような思いをした方も結構いると思います。

私は上司の一言に救われて、その後も介護の世界で働き続けましたが、働き続けることができて良かったと、今でも思います。