介護士のリアル

介護士を応援したくて始めたブログで、介護の現場に関するリアルな情報提供をコンセプトにしています。メインライターは介護福祉士の資格を持つ介護業界20年以上のキャリアを持つ向日葵さん。仕事で悩んだ時の介護士さんのサプリになるよう体験談も掲載しています。

訪問入浴の仕事は大変?大好きなお風呂に亡くなる前日まで入ることができた訪問入浴の遣り甲斐

訪問入浴の仕事について紹介します。どのように入浴介助を行うか具体的に解説し、私の体験談も紹介しますので、これから訪問入浴の仕事を検討している方、初めて訪問入浴の仕事をする方は参考にして欲しいと思います。

訪問入浴を利用する人はどんな人?

訪問入浴サービスは、介護保険サービスのひとつ。訪問入浴を受ける利用者は、在宅で自分の力で入浴することが困難な寝たきり高齢者や、介助を受けても入浴環境の問題などで自宅の浴槽に入ることが困難な高齢者等です。

どんなふうに仕事をするの?

訪問という名前の通り、自宅の室内に組み立て式の浴槽をセットして、そこで入浴介助を行います。入浴車と呼ばれる訪問入浴専用の車があり、その車両で自宅を訪問します。

看護師と複数の介護士が、毎回チームとなり、利用者の自宅内で浴槽セットや利用者の入浴の準備→看護師のバイタルチェック→入浴介助→後片付け等を行います。

決して楽な作業ではありませんが、自宅での入浴を可能にできる訪問入浴の仕事は、やりがいのある仕事だと思います。

[体験談] 大好きなお風呂に亡くなる前日まで入ることができた・・・

私がケアマネ時代に担当していた90歳で寝たきりの女性利用者の話です。

利用者本人は昔から、3度の食事よりお風呂が好きというくらいきれい好きな人で、元気な頃には、毎日ゆっくりとお風呂に入ることを日課としていました。しかし加齢に伴い寝たきりとなり、自宅での入浴が困難になったため、訪問入浴サービスの利用を提案しました。

利用を開始する前は、毎回狭い室内の家具を移動し、浴槽を置いて入浴することに抵抗があった家族も、本人の入浴中の穏やかな表情に理解を示し、毎回協力をしてくれたのです。

入浴時には、本人の好きな入浴剤を入れてもらうなど入浴のスタッフの心遣いもあり、週1回の入浴を心待ちにしていました。その彼女も、徐々に終末期を迎え意識レベルも低下していきました。

高齢者にとって入浴にかかる負担は大きいものでしたが、亡くなる前日まで往診医の許可を得て、短時間ではありましたが、本人の好きな入浴を実施することができました。

まとめ

本来であれば、訪問入浴の事業所側も、担当するスタッフも、状態が落ちている利用者を入浴させることには、かなり不安もあったと思います。しかし、往診医や家族、そして訪問入浴関係者とも話し合いを重ねた結果、本人の望みが実現できたのです。

旅立つ前日に、気持ちよく入浴させてあげられたことを、現場の介護スタッフからも「貴重な経験ができた」との言葉を聞くことができました。