認知症の利用者に対応するグループホーム。介護の仕事も他の施設よりも大変そうというイメージがありますが、本当のところはどうでしょうか。グループホームの介護の仕事を紹介したいと思います。グループホームで働いていた職員の体験談も紹介します。
グループホームってどんなところ?
グループホームとは、認知症生活介護と言われ、介護保険では、在宅サービスとして位置付けられています。
この施設には、認知症状のある利用者が少人数で入居します。ひとつ屋根の下で、見守りや支援を受けながら少人数のユニットで共同で生活をしています。
グループホームでの介護士の仕事内容
認知症状があり、たとえ自宅で生活をすることができなくなったとしても、安全な環境で、見守りや支援があれば、まだ自立できることがある利用者も多くいます。
グループホームでは、安全な雰囲気の中、個々の入居者の心身の状態やできること、できそうなことなどの情報を把握します。そしてそれぞれの入居者の状態に応じた適切な支援をすることで、安定した生活を実現します。
24時間体制のため、交代勤務であったり、最近では、夜勤専門の職員がいる所も増えています。介護士には、こうした認知症の入居者を見守り、働きかけるという大切な役割があります。
夜間全く寝てくれない入居者に対し・・・
あるグループホームで働いている職員から聞いた話です。
最近グループホームに入居した女性の利用者は、環境が急に変わったせいもあるようで、入居当初かなり不穏な状態が続いたそうでした。身体的には自立しているため、日中はもちろん夜間もホーム内を歩き回ったり、他の入居者の部屋に入り込んだりと大変だったとのこと。時には夜間一睡もせず動きまわるため、とにかく本人が少しでも安心して過ごせる対応を職員全体で話しあいを重ねたそうです。
その中で、日中、本人が昔から得意としていた編み物をしてもらおうと毛糸を準備したところ、予想以上の効果。 その日から、毛糸で作るエコたわし作りが、本人の仕事になり、その作品を通して他の入居者との交流も見られるようになったようです。
その結果、少しずつ新しい生活にも慣れ、夜間も眠ることができるようになったとのことでした。
まとめ
たとえ認知症状があっても、個々の状態に応じた見守りや適切な支援を行うことにより、安心して生活していける高齢者が多くいます。
グループホームで仕事をしていくには、認知症に対する知識を深めることはもちろん、認知症利用者に対する理解、対応方法等しっかり学ぶことが重要です。