介護士のリアル

介護士を応援したくて始めたブログで、介護の現場に関するリアルな情報提供をコンセプトにしています。メインライターは介護福祉士の資格を持つ介護業界20年以上のキャリアを持つ向日葵さん。仕事で悩んだ時の介護士さんのサプリになるよう体験談も掲載しています。

地域ケア会議におけるケアマネの役割。会議に参加した時の体験談

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ここでは、地域ケア会議におけるケアマネの役割について解説したいと思います。地域ケア会議がどのようなものなのか、また、ケアマネは地域ケア会議においてどのような役割を担っているのかをお伝えしたいと思います。

会議に参加した時の体験談も書きましたので、会議に参加したことがない、イメージがわかないケアマネの方の参考になれば嬉しいです。

地域ケア会議って?

平成18年地域包括支援センターが設置されました。 その地域包括支援センターの事業内容に「地域ケア会議の実施」が位置付けられました。

地域ケア会議とは、高齢者が要介護状態になっても、住み慣れた地域で自分らしい生活が最期まで送れるよう地域包括ケアを実現させるための会議です。

これまでの、高齢者の状態が悪化すると施設に入所するというパターンから、住み慣れた地域で支えていくために、様々な課題解決を行う重要な役割を果たすものです。

地域包括ケア会議の流れ

地域ケア会議の中では、ケアマネは、自分が抱える個別のケースの事例を提供し、支援内容の検討を通じて様々な職種からの意見や協力を得て、支援の充実を図ります。

個別に解決できるものだけではなく、地域全体で解決しなければならない課題もあがることが多く、地域の体制作りうあ新たな資源の開発に向けての検討も行います。

参加者として、地域包括職員、ケアマネ、市町村職員、各介護事業所、医師、看護師、社会福祉士、リハビリ関係者等の専門職種や地域の関係者等があげられます。

ケアマネの役割について

自分の担当の地域に住む高齢者と関わりの多いケアマネだからこそ、自身が提出する個別のケースの事例を通して、地域に必要な資源開発や地域つくりの検討の場に積極的に参加することも有意義なことです。

(体験談) 地域の協力体制で困難ケースを解決につなげた・・・

ある社宅の管理人として長年社宅内勤務していた70代後半で身寄りのない男性の話です。

認知症の進行によりすでに管理業務がしっかりできなくなっていましたが、社宅から出ていってもらうわけにもいかず、困っていると社宅を持つ企業の責任者が地域包括支援センターに相談がありました。

そこで地域包括からの声かけにより、地域包括職員、自治体の職員、企業の責任者、民生委員、近隣住民、そして居宅の事業所である私も参加し、早々に会議が開かれました。

本人の居住している管理人部屋には、天井に届くまでのゴミが山積み。

近所の人達も、近くのゴミ集積場から物を拾い集め、持ち帰るなどの行動があり、声かけをすると怒り出すため、どうしたものかと困り果てていたようです。

すでに管理人としての仕事はもちろん、単身で生活も限界状態のため、早急に介護申請を行なうこととなりました。また認定結果が下りるまでは施設等入所も難しいため、私がケアマネを引き受け、すぐに在宅でのサービスを利用することを条件に、社宅での生活を継続させてもらうことになりました。

その申請期間中に、自治体や地域包括で、本人の新たな居住場所に向けて動き始めたのです。このように地域で抱えている個別のケース等に関しても、関係期間が一同に会し、会議を重ねることで、解決の方向に進むことがあります。

まとめ

まずは、自分の働く地域の抱える課題はもちろん、今この地域にはどのような資源があるのか、また今後どんな資源が必要になるのかをしっかり把握しましょう。

ケアマネとして、地域ケア会議等にも参加し、各関係機関とともに利用者を地域で支えていける体制作りを目指せたらいいですね。