介護士のリアル

介護士を応援したくて始めたブログで、介護の現場に関するリアルな情報提供をコンセプトにしています。メインライターは介護福祉士の資格を持つ介護業界20年以上のキャリアを持つ向日葵さん。仕事で悩んだ時の介護士さんのサプリになるよう体験談も掲載しています。

老健で働くならこれだけは知っておきたい老健で働くケアマネの役割

老健のケアマネとして働く前に、きちんと老健施設の本当の目的を知る必要があります。ここでは、老健におけるケアマネの役割、具体的な仕事内容、私が過去に担当した利用者の話を紹介したいと思います。

老健施設は、他の施設と何が違うの?

老健施設には、利用者の在宅復帰を支援するという本来の重要な役割があります。しかし実際には、なかなか入所できない特養施設の待機待ちのために利用されることも多い現状があります。

さらには、利用者の重度化や家族の状況等により、自宅に戻ることが難しく、入所期間が長期化している施設もあります。

老健のケアマネは何をするの?

前述のように、利用者や家族の状況が厳しい状況であっても、老健のケアマネは、利用者の持つ残存能力を引き出し、自立を促すためのプランを作成する必要があります。

また、利用者の心身の状態や自宅の居住環境や介護力等も見極めながら、必要に応じて居宅のケアマネと連携を取り合いながら、在宅復帰の可能性をしっかりと確認、検討していきます。

在宅復帰を本人が望んでも、家族は・・・

ある老健施設で相談員として働いていたある職員からの話です。 自宅で転倒し、大腿骨頚部骨折し入院した70代後半の独居の男性が、在宅復帰を希望し自分の老健に入所してきました。

本人のリハビリに対する意欲もあり、入所1カ月後には、ほぼ自立した生活ができるまでに改善されたのです。

しかし状態が改善し、いざ在宅復帰の話になった時に、遠方に住む娘さんから、独居であることや自宅の住環境に危険があるとの理由から、入所継続を強く訴えられたとのことでした。

結局本人の在宅復帰の意向はかなえられず、この老健施設を退所後、また別の老健施設へ入所したそうです。

老健のケアマネにはならず・・・

ある地方の老健の相談員をしていた知人の女性の話です。

彼女自身、病院から退院し老健に入所してくる利用者の、在宅復帰支援を目標にした老健施設で働きたいという思いがありました。ケアマネの資格を取ったら、老健施設で在宅復帰を支援したいという意思を持っていたそうです。

しかし相談員として働く中で、家に帰りたくも帰れない利用者の思い、回復しても家では介護できないと訴える家族の思いを目の当たりにした彼女。ケアマネ資格取得後に、悩んだ結果、居宅のケアマネへと転職しました。

まとめ

全ての老健施設が、みな老健本来の役割が果たせていない訳ではありません。しっかりと在宅復帰をうたい、着実にその成果をあげている施設もあるからです。

しかし、実際に在宅復帰を実現するためには、個々の利用者が抱える問題だけを見ていても、直接的な解決にはつながりません。

全国には在宅復帰を支援したくても、まだまだ利用者が必要とする在宅サービスが不足していたり、地域の資源が少ない場所もあるからです。

自分が住む(働く)地域の老健施設の現状やどんな資源が不足しているのかなど、地域の資源の情報等もしっかりと把握しておく必要があると思います。