在宅系サービス、施設系サービスそれぞれに、仕事の中で緊急対応が必要な場面にに遭遇することもあるかと思います。
利用者によっては、緊急制があることが想定される場合には、日頃から緊急時の対応について検討されていることでしょう。 しかし、時には突然、緊急の事態に対応をしなければならない場合もあります。 今日は、80歳代前半の独居の男性を担当した時の話です。
80歳代前半の独居の男性
一軒家に住み、週2回のデイサービスと配食サービスを利用しながら生活していました。その利用者宅にケアマネとして訪問した時のことです。
訪問時に応答がない…
訪問の約束は事前にしていましたが、インターホンを鳴らしても応答はなく、その場で電話もしてみましたが出る気配もなし。
玄関の鍵も閉まっていることが確認できたため、急な外出なのかもしれない?と思いながら、一度職場に戻りました。
利用者の性格から不安がよぎったので再訪問
この利用者の男性は、几帳面な性格で約束を忘れたことがなかった為、不安がよぎり職場に状況報告をした上で、夕方再訪問しました。
玄関だけでなく裏の勝手口の方までまわってみたところ、エアコンの室外機が回っていることに気がつきました。また、日中は明るくて気が付きませんでしたが、部屋の電気がついていることも確認できました。
ちょうどその時、お弁当の配達担当者と出会いました。担当者はいつも通り勝手口にまわり、鍵のかかっていない勝手口のドアを開け、名前を呼びかけました。
勝手口から中をのぞくと、電気がついた台所は、暖房により非常に暑い状態になっていましたが、その場所で本人の所在を確認することはできませんでした。
昨夕の利用者の様子
お弁当の配達担当者曰く、昨夕この場所で、お弁当を本人に手渡したが、特に変わりはなかったとのこと。勝手口付近には、昨日のお弁当の容器がきれいに洗って置かれていました。
やはり、ただごとではないと判断!
すぐ職場に連絡し、遠方に住む娘さんの了解を得た上で、かけつけた職員と2人で室内に入り、浴槽内で本人の姿を見つけました。
緊急時には、決してひとりで自宅内に入らないことだけは、過去の経験でしっかり頭に入っていたのですが、本人を見つけた時点で、私は救急車でなく警察を呼んでいました。
その後、長時間警察の事情聴取を受けることになりました。その時に「どうして救急車でなく、警察を呼んだのか」と、厳しく追求されました。
介護士が判断していいことと、とるべき行動
どのような状態であったとしても、「その時点で亡くなっていることが確認されていない以上、救急車を呼ぶのが原則である」と、つらい経験の中でまたひとつ学びました。
まとめ
本人はいつものように食事をし、その後大好きだったお風呂に入り、そのまま浴槽内で心不全により亡くなられたと、娘さんから連絡をいただきました。