介護士のリアル

介護士を応援したくて始めたブログで、介護の現場に関するリアルな情報提供をコンセプトにしています。メインライターは介護福祉士の資格を持つ介護業界20年以上のキャリアを持つ向日葵さん。仕事で悩んだ時の介護士さんのサプリになるよう体験談も掲載しています。

ケアマネが転職する時、利用者に「ついていきたい」と言われた時の対応マニュアル

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転職する際、利用者さんについていきたいと言われ、どのように対応したら良いか悩んでいる方に、転職する際に引き継ぎ方について気をつける点をお話ししたいと思います。

今の職場に入った時のことを思いだしてみる

あなたが、ケアマネとして今の職場に入った時には、どのような形で担当利用者を受け持ちましたか?

全ての利用者が、ずっと同じケアマネに担当されている訳ではなく、何人かのケアマネの交代があり、今に至っているのではないでしょうか。もしかすると、あなた自身も、前任のケアマネから引き継いだ利用者を担当しているかもしれませんね。

担当を引き継いだ当初の利用者は、前任ケアマネと新しいケアマネを比較してみたり、新たな関係作りに不安を抱えていることもあるかと思います。しかし関わりを持つ中で、信頼関係ができてくれば、それも問題のないことがわかるでしょう。

ケアマネが交代することに対し、利用者、ケアマネそれぞれの思いは?

ちなみに、私自身がケアマネとして働き始めた時は、介護保険制度スタート時で、新規開設の事業所でしたので、担当の利用者にとっては、私が初めてのケアマネでした。ですから、私がその職場を離れるまでの10年以上、当時から受け持っていた利用者は、私以外のケアマネを知ることはありませんでした。

その一方で、事業所の閉鎖や担当ケアマネの退職や転職に伴い、前任ケアマネから引き継いで担当した利用者もいました。

担当を交代する時には、前任ケアマネとの信頼関係を既に築いてきていただけに、私に対する不安も大きかったと思います。中には「年寄りは、これまでたくさんの別れを経験してきているので、自分を知ってくれている馴染みのケアマネがいなくなるのは、とてもつらい」とはっきり言葉にされる方もありました。確かにその通りだと思います。

こうした利用者の思いとは別に、ケアマネ自身も利用者を引き継ぐ中で、他のケアマネが作成したその利用者のプランを見て、勉強になることも多くあるのです。

私自身、長年担当している利用者に対し、もし私でないケアマネがプランを作成していたら、この利用者はどのように変わっていたのだろうかと、考えることもありました。

スムーズに利用者をひきつぐ方法を考えてみる

ケアマネを引き継ぐにあたり、まず、現在利用者が利用しているサービスをそのまま継続していくことに対し、問題がないかどうかをしっかり確認します。

毎月のモニタリングの中で、現在問題が発生しているのにも関わらず、何も検討もせず、新たなケアマネにそのまま渡すのは、利用者にとって適切な対応ではないからです。

現状のプランを継続することに問題がなければ、サービスを提供している関係者に、しっかりとケアマネ交代を伝え、利用者の不安の最小限に抑える形での引き継ぎを考えていきましょう。

もし利用者についていきたいと言われたら

上記でも伝えましたが、自分でなければこの利用者はだめだと思わず、その利用者が安定した生活を継続できるために、必要なプランを作成しているのですから、担当が交代しても大丈夫であることを丁寧に伝えていくことが大切です。

まとめ

転職だけでなく、退職の場合にも気をつけなくてはならないことは、ケアマネが交代することで、今利用しているサービスが中断したり変更したりなど、利用者にとって不利益にならないことが大切です。

特に転職の場合、一時的な感情で、利用者もケアマネについていきたい、またケアマネも利用者を連れていきたいと思うことがあります。

しかしそこは、よほどの事情がある場合以外は、ケアマネは変わっても、必要なサービスはそのまま継続していけることをしっかり伝えていきましょう。新たなケアマネとの信頼ができるまでには、時間はかかるとは思いますが、あまり心配する必要はないと思います。