介護士のリアル

介護士を応援したくて始めたブログで、介護の現場に関するリアルな情報提供をコンセプトにしています。メインライターは介護福祉士の資格を持つ介護業界20年以上のキャリアを持つ向日葵さん。仕事で悩んだ時の介護士さんのサプリになるよう体験談も掲載しています。

ケアマネ歴10年の私が居宅ケアマネの役割について思うこと

居宅のケアマネに今求められていることを考えてみました。居宅のケアマネの役割について調べている方はぜひ参考にして欲しいと思います。

利用者の自宅の中に入るケアマネの仕事って大変なの?

ケアマネには、介護を必要とする利用者が可能な限りその人らしい生活を送ることができるように支援する「自立支援」を意識したケアマネジメントを行う役割があります。

しかし実際のところ、介護が必要な利用者といっても、相手は長い人生、色々なことを乗り越え生き抜いてきた人達です。どんなに支援が必要であったとしても、サービスの利用を望まない利用者、家族もいます。

時には、強い拒否にあったりと一筋縄ではいかない場合もあります。 そんな中でケアマネは、何度も訪問を重ねながら、じっくりと本人や家族の話を聴き、信頼関係を築きあげ、利用者や家族の意向を引き出すとともに、ニーズを把握していく必要があります。

家族が利用者を拒否・・・

私の担当した利用者の中で、忘れられない家族がいました。

2世帯住宅の1階部分に70代後半の利用者本人と妻が、2階部分には長男夫婦が居住していました。利用者本人は、脳梗塞の後遺症で軽度の言語障害があり、当時は肺炎により入院していました。退院に向けケアマネの依頼があり、入院中の病院に初回訪問に行った時のこと。

同居当初から、2階の長男の嫁とは関係が悪かったようですが、退院に向けた話し合いの席に出席した嫁の一言に一同がビックリ!

「もしお義父さんが家に帰って来ると言っても、受け取り拒否ですから・・・」と、まるで荷物のような扱いの言葉が聞かれたのです。

家で暮らしたい、暮らさせたい・・・

その利用者は、退院後自宅に戻り生活を再開しましたが、前述のような長男夫婦との関係を考慮し、できる限り自宅にいる時間を少なくするサービスの利用を余儀なくされました。

利用者本人は、自分の力で建てた我が家で暮らしたいという強い意向がありました。

利用者の妻自身は、健康面に不安があるから長男夫婦との同居を決めたのであって、長男夫婦の力を借りながら、可能な限り自宅で生活させたい希望を持っていたのです。

願いは叶わず・・・

本人の状態は、退院後病状も回復し、ADLも向上していく中で、元気で通所サービスやショートステイを利用していました。

しかし妻の体調の悪化に伴い、本人の世話をすることが厳しくなったことをきっかけに、有料老人ホームへの入所となったのです。本人が在宅を望み、そのためのリハビリを懸命に重ね、状態が改善されたのにも関わらず、それが叶わないこともある在宅の難しさを実感しました。

まとめ

たとえ高齢になっても、みな可能な限り住み慣れた自宅で生活をしたいという思いがあります。

居宅のケアマネには、そうした利用者の思いに寄り添い、自立を支援するために必要な支援を調整するという役割があります。そのためにケアマネとして、まずは利用者や家族との信頼関係を築くことが重要です。

それと同時に、的確な利用者の情報を収集をするためにも、専門分野以外の知識や情報を持ち、それを利用者に具体的に提供できる力を身につけていきましょう。